比定社:多摩良木神社
式内社コード:275-010
神名帳社名 :多麻良伎神社、タマラキノ
社 格:小
所 在 地 :669-5338 兵庫県豊岡市日高町猪爪367
Plus Code :FQW3+XM 豊岡市、兵庫県
※Google Mapで上記の Plus code を検索すると所在地が表示されます。
アプローチ&ロケーション
「おさかじんじゃ」と読む、地名の猪ノ爪は「いのつめ」と読む。
猪ノ爪集落の北の山裾に鎮座。
日高豊岡南道路の日高北ICより兵庫県道1号日高竹野線を西へ走ると八代小学校前より1本北側の集落内の道に入る。
民家の間の簡易舗装の道を北へ入り突き当りまで行くと左側に鳥居がある。
非常に見つけにくい場所。
鳥居前の空き地に駐車可能。
訪問しやすさ指数
管理人の独断による訪問しやすさの点数を付けてみました。
管理人の独断による4つの観点、秘境度・交通の至便さ・徒歩でのアプローチ状況・探索の必要性、を点数化しました。
各点数が低ければ容易、高ければ難易度が高くなります。
式内社訪問の際の参考にしていただければ幸いです。
【秘境3】社域がどのような所なのか
5:秘境度MAX、深山幽谷で野生動物に注意レベル
4:秘境度はかなりのモノ、近くに人間がいないレベル
3:かなり自然の中の神社、時々人を見るレベル
2:近くに集落があり、子供が遊んでいるレベル
1:都会の神社、誰もがフラッと入れるレベル
【交通3】交通機関の状況
5:クルマのみ、4WD車等の特殊なクルマでしか行けない険しい場所
4:クルマのみ、普通のクルマで大丈夫だが林道等の条件の厳しい道路
3:クルマのみ、普通のクルマで普通に行ける
2:電車・バス等の公共交通機関はあるが制約が多くクルマのほうがベター
1:電車・バス等の公共交通機関で容易に行ける
【徒歩1】徒歩区間の長さと難易度
5:片道30分以上歩く、坂がきつい、やぶこき必要レベル
4:歩きは20分以内、がっつりトレッキング、危険箇所あり
3:歩きは15分以内、坂や石段があって軽くトレッキング、所によっては滑りやすいとかあり
2:歩きは10分以内、トレッキング要素ありだが容易
1:歩きは5分以内、容易
【探索4】発見難易度
5:何回も訪問しないと分からないレベル
4:周辺をかなり歩き回らないと分からないレベル
3:少々見つけにくいが見つけることができるレベル
2:目印があって比較的容易に見つけることができるレベル
1:目立つのですぐ見つかるレベル
ハイライト
神社の鎮座する場所の地形と玉谷石が採れること。
写真
感想
由緒書はないので詳細不明。
「延喜式神社の調査」によると以下のデータが残る(追加修正あり)。
ご祭神は、彦火火出見命。
創立年月は詳らかではない。
天明4年(1784年)本殿再建(修正)。
明治6年(1873年)村社。
『神名帳考証』に「多麻良伎神社建荒木命姓氏録云玉祖宿禰天高御魂乃命十三世建荒木命之後也積彦日命多遅比那良伎古事記多遅麻泥子多遅比那良伎」とある。
兵庫県神社庁では社名を「玉良木神社」としている。
とある。
兵庫県神社庁によると
玉良木神社(タマラギジンジャ)
ご祭神は、彦火々出見尊(ヒコホホデミノミコト)。
創立年月不詳。
延喜式の制小社に列し天明4年(1784)本殿を再建す。
明治6年(1873)10月村社に列せらる。
とある。
八代川沿いの八代地区は、弥生時代から古墳時代にかけて、玉谷石(たまたにいし)と呼ばれる碧玉(へきぎょく)が産出し、勾玉や菅玉の材料として珍重されていた。
玉谷石が採れることから、多摩良木神社の「たま」は玉と考えるのが自然だろう。
個人的には地名が興味深い、猪爪(いのつめ)なんてイノシシの爪とそのままだが、本来はどういう意味があるのだろうか。
また、八代地区は西側に位置する大岡山にあった大岡神社・大岡寺(1967年に移転)への東側からの参詣道として人々の往来が多かったようだ。
旧大岡寺庭園は国指定史跡名勝天然記念物となっている。
今では想像できないが、かつては参詣道として街道筋として多くの人々が往来していたと思われる。
日高豊岡南道路の日高北ICより兵庫県道1号日高竹野線を西へ走る。
しばらく行くと中集落で集会所や保育園があり、北側に八代小学校がある。
八代小学校前より1本北側の集落内の道に入る。
神社は集落内の道路を北側に曲がり突き当りの左側に鳥居がある。
目印が全く無いために非常に見つけにくい。
道路にクルマを駐車して徒歩でアプローチするのが無難だが、神社前に空き地があり駐車は可能。
やっと神社前にたどり着いても神社名の表示がどこにも無いので少々戸惑うことになる。
神社の表示が全く無いのは神社を訪ねる際に困りものだ。
神社自体は南向きで、南を向いた谷筋の東側の斜面に鎮座し南を向いている。
東側には墓地、西側には擁壁があり、山際の厳しい地形であることが分かる。
鳥居をくぐると苔むしたいかにも古い石段がある。
石段を登りきると、右側に倉、正面に社殿と狛犬や石灯籠がある。
社殿は覆屋と本殿で構成されており一番シンプルな形だ。
風雪にさらされ色が褪せてしまっているがシッカリしている印象。
玉谷石が採れることから名前が付いたと思われる神社。
注意点
非常に見つけにくい場所にあるので徒歩で探してみるのも良いかも。
訪問ノート
訪問日 :2021/5/22
交通手段:クルマで訪問
カメラ :α7M3 + FE16-35mm F2.8 GM
各種式内社データへのリンク
御祭神等の詳細データは以下をご参照ください。