272-080_(論)青倉神社

比定社:(論)青倉神社

式内社コード:272-080
神名帳社名:伊由神社、イユノ
社格:小
所在地:679-3412 兵庫県朝来市山内権現谷5
plus code:7V29+W6 朝来市、兵庫県
※Google Mapで上記の Plus codeを検索すると表示されます。

アプローチ&ロケーション

青倉山(810.5m)の頂上に近い中腹に鎮座。
国道312号線の伊由市場交差点には青倉神社の一の鳥居が立つので目印になる。
伊由市場交差点より兵庫県道526号与布土桑市線を東に入る、3.7kmほどで青倉神社の看板を南へ入りさらに3.3kmほど。
舗装されてはいるが険しい林道を走ることになるので十分注意が必要。
駐車場完備。

ハイライト

山岳信仰である修験道の影響が色濃い社殿。

写真

青倉神社を正面より望む。横の道は林道青倉黒川線でちょうどカーブになっている場所にある。こちらの方向は兵庫県道526号与布土桑市線方面。
青倉神社を正面より望む。横の道は林道青倉黒川線でちょうどカーブになっている場所にある。こちらの方向は兵庫県道526号与布土桑市線方面。
青倉神社の前には大きな駐車場がある。神社内に青倉山登山口があるので登山客も多いようだ。
青倉神社の前には大きな駐車場がある。神社内に青倉山登山口があるので登山客も多いようだ。
青倉神社を正面より望む。横の道はこちらは林道青倉黒川線の黒川ダム方面。路面は良いがかなりの山岳地帯なので運転には十分注意してほしい。
青倉神社を正面より望む。横の道はこちらは林道青倉黒川線の黒川ダム方面。路面は良いがかなりの山岳地帯なので運転には十分注意してほしい。
鳥居をくぐると簡易舗装の参道が続いている。
鳥居をくぐると簡易舗装の参道が続いている。
しばらく行くと社務所と石段が見えてくる。左側は深い谷となっている。
しばらく行くと社務所と石段が見えてくる。左側は深い谷となっている。
左に社務所、奥に社殿へと続く石段。
左に社務所、奥に社殿へと続く石段。
社務所は奥へ長い建物。たぶん歩いて登ってくる参拝者に対して宿泊場所の提供もしているのだろう。トイレもある。
社務所は奥へ長い建物。たぶん歩いて登ってくる参拝者に対して宿泊場所の提供もしているのだろう。トイレもある。
社殿へと続く石段。かなり急勾配で特に雨の日は滑りやすいので注意。
社殿へと続く石段。かなり急勾配で特に雨の日は滑りやすいので注意。
急斜面に石垣が組んであり社殿が張り付いているような感じ。
急斜面に石垣が組んであり社殿が張り付いているような感じ。
石段の途中には青倉山への登山道もある。
石段の途中には青倉山への登山道もある。
手水舎。湧水が有名なようだ。
手水舎。湧水が有名なようだ。
社殿を正面より望む。
社殿を正面より望む。
社殿に入ると正面は巨岩となっている。拝殿へは履物を脱いで左右の階段を登る。
社殿に入ると正面は巨岩となっている。拝殿へは履物を脱いで左右の階段を登る。
巨岩の前を通って階段に向かう。
巨岩の前を通って階段に向かう。
階段の上部は板で蓋がしてある。獣よけなので開けたら必ず締めること。
階段の上部は板で蓋がしてある。獣よけなので開けたら必ず締めること。
蓋を開けると窓のある拝殿へ上がれる。
蓋を開けると窓のある拝殿へ上がれる。
階段を上がると2階の拝殿。奉納物が所狭しと飾ってあり少々カオス状態。古いものでは明治期のものがある。ご神紋は五三の桐。神仏習合や修験道の影響を感じる。
階段を上がると2階の拝殿。奉納物が所狭しと飾ってあり少々カオス状態。古いものでは明治期のものがある。ご神紋は五三の桐。神仏習合や修験道の影響を感じる。
大鳥居竣工記念の写真。昭和25年と読める。国道312号線の伊由市場交差点にある一の鳥居のことだ。
大鳥居竣工記念の写真。昭和25年と読める。国道312号線の伊由市場交差点にある一の鳥居のことだ。
社殿の後ろにある巨岩。社殿と一体化している。
社殿の後ろにある巨岩。社殿と一体化している。
確かにモアイ像のような岩だ。
確かにモアイ像のような岩だ。
よくこんなところに社殿を建てたものだと感心する。
よくこんなところに社殿を建てたものだと感心する。
社殿前より石段と参道を望む。雨の日は滑りやすいので注意されたし。
社殿前より石段と参道を望む。雨の日は滑りやすいので注意されたし。
石段を降りて参道を望む。
石段を降りて参道を望む。
参道より鳥居を望む。
参道より鳥居を望む。

感想

由緒書はないので詳細不明。

延喜式神名帳・山陰道・但馬国・朝来郡の「伊由神社」の論社3社のひとつ。
論社3社は伊由市場より東へ入った地域にある。

全く情報が無い神社。
ご祭神は諸説ある。
和久産果神(わくむすびのかみ)・少彦名命・伊由神社(伊由市場に鎮座)のご分霊、さらに伊由神社(伊由市場に鎮座)にある青倉神社の案内看板には「天照大御神様ご祭神」とある。
善隆寺(納座地区)の奥の院とされおり、神社なのか寺院なのか区別が曖昧な印象がある(個人的見解です)。

なぜ青倉神社は青倉山に鎮座しているのだろう。
山の上に鎮座している神社は数多くあるが、それぞれ理由がある。
例えば、ご神体山そのものに社殿を作ったとかということだ。
青倉神社の社殿を見る限り、社殿の後ろの巨石がご神体のようだ。
このご神体の巨石を祀るためにここでないといけないという理由があったのだと思う(個人的見解です)。

クルマが無い時代、林道が整備されていない時代にはかなり苦労して参拝したのではないかと想像できる。
たぶん歩くと半日くらいかかったのではなかろうか。
そう考えると社務所の奥にある建物についても理解ができる。
近年は舗装された林道が整備されているので訪れるのが非常に楽になった。
JR播但線の青倉駅からクルマなら7km強で20分ほどで行くことができる。

社殿は急斜面の石段を登ったところにある。
社殿に入ると正面は巨岩となっていて、ご神体の巨岩に対する拝殿は2階にしつらえてある。
もうこれだけで秘境感がいっぱい、さらに修験道の匂いもする。
拝殿は通常の神社とは少々異なり参拝者の古くからの奉納物がたくさんある。
何か非常に人間臭くて、ある意味安心できる空間かもしれない。
巨岩の横からは湧水が湧き出しており眼に良いと伝えられている。

拝殿の上部に掲げられた写真には一の鳥居竣工記念とあり昭和25年(1950年)に完成したようだ。
それ以前はどうだったのだろうか?、気になるところだ。

いずれにしてもこういった形の神社は少なくなったので貴重な存在だと言える。
長く後世に伝えていきたい神社だと思う。

注意点

舗装されてはいるが険しい林道を走ることになるので十分注意が必要。
雨の日は石段が滑るので注意。

訪問ノート

訪問日:2020/7/4、2019/6/29、2017/8/28
交通手段:クルマで訪問
カメラ:RX100M3、α7M3 + FE16-35mm F2.8 GM

各種式内社データへのリンク

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