比定社:加和良神社(丹波市氷上町)
式内社コード:264-150
神名帳社名 :加和良神社、カワラノ
社 格:小
所 在 地 :669-3642 兵庫県丹波市氷上町香良127
Plus Code :625X+M3 丹波市、兵庫県
※Google Mapで上記の Plus codeを検索すると表示されます。
アプローチ&ロケーション
「かわらじんじゃ」と読む、地名の香良は「こうら」と読む。
香良集落の西の端の平地に鎮座。
兵庫県道283号絹山市島線より少し西側へ入った場所にある。
283号線は岩瀧寺や独鈷の滝(どっこのたき)で行き止まりとなっている。
東隣はゲートボール場、クルマは神社前に駐車可能。
訪問しやすさ指数
管理人の独断による訪問しやすさの点数を付けてみました。
管理人の独断による4つの観点、秘境度・交通の至便さ・徒歩でのアプローチ状況・探索の必要性、を点数化しました。
各点数が低ければ容易、高ければ難易度が高くなります。
式内社訪問の際の参考にしていただければ幸いです。
【秘境2】社域がどのような所なのか
5:秘境度MAX、深山幽谷で野生動物に注意レベル
4:秘境度はかなりのモノ、近くに人間がいないレベル
3:かなり自然の中の神社、時々人を見るレベル
2:近くに集落があり、子供が遊んでいるレベル
1:都会の神社、誰もがフラッと入れるレベル
【交通3】交通機関の状況
5:クルマのみ、4WD車等の特殊なクルマでしか行けない険しい場所
4:クルマのみ、普通のクルマで大丈夫だが林道等の条件の厳しい道路
3:クルマのみ、普通のクルマで普通に行ける
2:電車・バス等の公共交通機関はあるが制約が多くクルマのほうがベター
1:電車・バス等の公共交通機関で容易に行ける
【徒歩1】徒歩区間の長さと難易度
5:片道30分以上歩く、坂がきつい、やぶこき必要レベル
4:歩きは20分以内、がっつりトレッキング、危険箇所あり
3:歩きは15分以内、坂や石段があって軽くトレッキング、所によっては滑りやすいとかあり
2:歩きは10分以内、トレッキング要素ありだが容易
1:歩きは5分以内、容易
【探索2】発見難易度
5:何回も訪問しないと分からないレベル
4:周辺をかなり歩き回らないと分からないレベル
3:少々見つけにくいが見つけることができるレベル
2:目印があって比較的容易に見つけることができるレベル
1:目立つのですぐ見つかるレベル
ハイライト
素晴らしい社叢。
写真
感想
由緒書はないので詳細不明。
「延喜式神社の調査」によると以下のデータが残る。
ご祭神は、上筒穗命。
『丹波志』 住吉神
『特選神名牒』 式内宿禰命
嵯峨天皇御代創立
天正年中(1573~1592年)兵火で焼失。
享保11年(1726年)再建。
明治6年(1873年)村社。
江戸時代までは「住吉大明神」と呼ばれていた。
とある。
兵庫県神社庁によると
創立年不詳。
嵯峨天皇の御代に創立。
鳥居、空海筆の額と伝う。
天正年間(1573~1591)、兵火により、拝殿焼失。
享保11年(1726)再建にして明治6年(1873)村社に列す。
延喜式内社なり。
※補足:嵯峨天皇の御代=786~842年
とある
丹波市教育委員会謹製の加和良神社社叢説明書によると
市指定文化財 加和良神社社叢(かわらじんじゃしゃそう)
指定年月日 昭和53年12月6日
所 有 者 香良(こうら)自治会(加和良神社かわら)
加和良(かわら)神社は『延喜式(えんぎしき)』に記載された古社で、その社殿は香良(こうら)の入口の田の中にある。
社殿を囲む境内は平地で、その中に目通り幹囲5.4mおよび、同5.3mにおよぶムク2本をはじめ、目通り幹囲2m以上のムクの木が14本、同じくケヤキ2本があり、ツバキの目通り幹囲1m以上のもの4本のほか、タラヨウ・ヤブニッケイ・サカキ・アオキ・ツルマサキ・キズタ・ビナンカズラ等の樹木が生じ、スギ・ヒノキも植えたものがある。
下草もよく茂っていて、セントウソウ・ヤブニンジン・オドリコソウ・ヤマネコノメ・ムラサキケマン・ヤマアイ等が生じている。
特にシイ・カシが無く、土の深い平地の自然林としての植生を示す社叢で、植物生態学的に貴重である。
平成24年3月
丹波市教育委員会
※補足:昭和53年=1978年
とある
創建は不明、ご祭神は上筒穗命のようだが諸説ある。
一般的に住吉三神は、
底筒男命(そこつつのおのみこと)
中筒男命(なかつつのおのみこと)
表筒男命(うわつつのおのみこと)
となっているが、上筒穗命とは表筒男命のことだと思われる。
いずれにしても住吉三神と関係があると思われる。
かつては「住吉大明神」と呼ばれていたとあるが、拝殿内部の「住吉大明神」の扁額に名残がある。
住吉系のご祭神ということで、少し距離はあるが(700メートルほど)加古川の水運が関係しているのかもしれない。
社域には巨木・古木が多く、あまり手が入っていない印象。
その巨木・古木が素晴らしい社叢を形つくっていて、古くからここに鎮座しているのが分かる。
現在の本殿は享保11年(1726年)に再建されたものだと思われるが状態は非常に良い。
だけど、築地塀や細かいところが修理されず応急措置のままだ。
手入れが追いついていないような印象があり少し心配。
神社と社叢と一体のものとして長く残してほしいと思う。
注意点
特になし。
訪問ノート
訪問日 :2018/7/21
交通手段:クルマで訪問
カメラ :RX100
各種式内社データへのリンク
御祭神等の詳細データは以下をご参照ください。