264-090_楯縫神社(丹波市春日町)

比定社:楯縫神社(丹波市春日町)

式内社コード:264-090
神名帳社名 :楯縫神社、タテヌヒノ
社    格:小
所 在 地 :669-3403 兵庫県丹波市春日町長王1288-1
Plus Code  :53G9+GC 丹波市、兵庫県
※Google Mapで上記の Plus code を検索すると所在地が表示されます。

アプローチ&ロケーション

長王集落の北西の山裾に鎮座。
兵庫県道285号賀茂春日線より北側に入るのだが何も目印がなく非常に分かりにくい。
公民館を過ぎ集落の一番奥まで行くと突き当りになるのでさらに西へ入る。
ここから非常に狭くなるので下の道路に駐車して徒歩でアプローチが無難。
苔むした階段を登ったところに本殿がある。
本来は南側に参道があったと思われ、かつては春日と氷上をむすぶ街道筋だったのではなかろうか。

訪問しやすさ指数

管理人の独断による訪問しやすさの点数を付けてみました。
管理人の独断による4つの観点、秘境度・交通の至便さ・徒歩でのアプローチ状況・探索の必要性、を点数化しました。
各点数が低ければ容易、高ければ難易度が高くなります。
式内社訪問の際の参考にしていただければ幸いです。

【秘境3】社域がどのような所なのか
5:秘境度MAX、深山幽谷で野生動物に注意レベル
4:秘境度はかなりのモノ、近くに人間がいないレベル
3:かなり自然の中の神社、時々人を見るレベル
2:近くに集落があり、子供が遊んでいるレベル
1:都会の神社、誰もがフラッと入れるレベル

【交通3】交通機関の状況
5:クルマのみ、4WD車等の特殊なクルマでしか行けない険しい場所
4:クルマのみ、普通のクルマで大丈夫だが林道等の条件の厳しい道路
3:クルマのみ、普通のクルマで普通に行ける
2:電車・バス等の公共交通機関はあるが制約が多くクルマのほうがベター
1:電車・バス等の公共交通機関で容易に行ける

【徒歩3】徒歩区間の長さと難易度
5:片道30分以上歩く、坂がきつい、やぶこき必要レベル
4:歩きは20分以内、がっつりトレッキング、危険箇所あり
3:歩きは15分以内、坂や石段があって軽くトレッキング、所によっては滑りやすいとかあり
2:歩きは10分以内、トレッキング要素ありだが容易
1:歩きは5分以内、容易

【探索4】発見難易度
5:何回も訪問しないと分からないレベル
4:周辺をかなり歩き回らないと分からないレベル
3:少々見つけにくいが見つけることができるレベル
2:目印があって比較的容易に見つけることができるレベル
1:目立つのですぐ見つかるレベル

ハイライト

集落と楯縫神社の位置関係。

写真

楯縫神社を正面より望む。入口までなかなかたどり着けないが古社らしい雰囲気を感じさせる。
楯縫神社を正面より望む。入口までなかなかたどり着けないが古社らしい雰囲気を感じさせる。
右側(北)を望む。集落の中を通る必要がある、電柱の方向からアプローチ。周辺道路はすごく狭いので、広いところにクルマを駐車して徒歩でのアプローチが無難。
右側(北)を望む。集落の中を通る必要がある、電柱の方向からアプローチ。周辺道路はすごく狭いので、広いところにクルマを駐車して徒歩でのアプローチが無難。
左側(南)を望む。どこへ通じているのかは分からない。石灯籠には子守宮とある。
左側(南)を望む。どこへ通じているのかは分からない。石灯籠には子守宮とある。
神社前にちょっとしたスペースが有ったのでクルマを駐車した。軽自動車で目一杯な感じなので徒歩でのアプローチが無難。
神社前にちょっとしたスペースが有ったのでクルマを駐車した。軽自動車で目一杯な感じなので徒歩でのアプローチが無難。
鳥居をくぐると苔むした階段の参道を登る。少々ワイルド感が漂う。
鳥居をくぐると苔むした階段の参道を登る。少々ワイルド感が漂う。
苔むした階段の参道は右へ曲がりながら続く。石に苔はきれいだが水分を含むと非常に危険、特に下りには注意する必要がある。
苔むした階段の参道は右へ曲がりながら続く。石に苔はきれいだが水分を含むと非常に危険、特に下りには注意する必要がある。
階段の参道を登りきるとちょっとした広場があり1段上に拝殿と本殿がある。
階段の参道を登りきるとちょっとした広場があり1段上に拝殿と本殿がある。
拝殿を右から望む。石垣は新しい、たぶん昭和。
拝殿を右から望む。石垣は新しい、たぶん昭和。
拝殿を左より望む。周囲は鬱蒼とした社叢で影になっている。
拝殿を左より望む。周囲は鬱蒼とした社叢で影になっている。
拝殿のあたりはまさに古社という感じだが建物は意外と新しい。
拝殿のあたりはまさに古社という感じだが建物は意外と新しい。
拝殿内部を望む。向かって右側が楯縫社、左側が子守社となっている。
拝殿内部を望む。向かって右側が楯縫社、左側が子守社となっている。
本殿を右から望む。右側が楯縫社、左側が子守社となっている。
本殿を右から望む。右側が楯縫社、左側が子守社となっている。
本殿を左側より望む。拝殿も本殿も比較的新しく感じる。
本殿を左側より望む。拝殿も本殿も比較的新しく感じる。
社域には比較的古い江戸期の石灯籠等がある。多宝塔だろうか文化年間とある。
社域には比較的古い江戸期の石灯籠等がある。多宝塔だろうか文化年間とある。
この石灯籠には文政年間とある。
この石灯籠には文政年間とある。
鳥居の脇にある手水鉢には元禄年間とある。
鳥居の脇にある手水鉢には元禄年間とある。
参道より鳥居を望む。かなり小高い丘に鎮座していることが分かる。
参道より鳥居を望む。かなり小高い丘に鎮座していることが分かる。

感想

由緒書はないので詳細不明。

「延喜式神社の調査」によると以下のデータが残る。
ご祭神は、多紀理比売命。
由緒不詳。
明治6年(1873年)村社。
資料皆無に等しく社殿の衰退は勿論の事、氏子数もきはめて少ない。
氷上郡十七座の内で最も衰退の激しい式内社である。「式内社調査報告」
とある。

兵庫県神社庁によると
主祭神 彦狹知尊(ヒコサシリノミコト)
配祀神 多紀理比女命(タギリヒメノミコト)
創立年不詳。
明治6年(1873)、村社に列せられる。
とある。

当社に関する資料が何も残っていないようでご祭神も由緒も含めて詳細は全く不明だ。
神社名の楯縫氏の痕跡は氷上郡や養父郡に多く残っていて多紀郡にもある。

個人的には鎮座地の地名が気になる、長王なんてかつて王族がいたとしか思えない。
でも、そのようなお話も伝わっていない模様だ。

村の最深部にあるので非常に見つけにくい。
道の広い場所にクルマを駐車して徒歩での探索が必要。

石段は古いのだろうか、積み方が一定ではなく、さらに苔むしていて滑るので大いに注意していただきたい。

社域は木々が鬱蒼と茂っていてあまり手が入ってないようだ、古木や大木はない。
社殿の石垣は新しく思える。
また社殿自体、拝殿と本殿も比較的新しいのではないだろうか。
戦後に作られたような印象だ(個人的見解です)。

一方、社域には江戸時代の石灯籠等がよく残っており、
元禄年間(1688年~1704年)、
天明年間(1781年~1789年)、
文化年間(1804年~1818年)、
文政年間(1818年~1830年)、
の年号が見える。

思うに、石段や石灯籠は古い、社殿は新しいという感じ。
本殿は、楯縫社(右)と子守社(左)の2社が鎮座している。
社殿は良い状態できれい。

全体的に、手入れはされているようで草茫々という感じではない。
由緒等が分かれば良いなと思う神社。

注意点

周辺道路は狭小なので注意。
苔むした階段は滑るので要注意(特に雨の日)。

訪問ノート

訪問日 :2018/10/14
交通手段:クルマで訪問
カメラ :RX100