比定社:伊尼神社
式内社コード:264-060
神名帳社名 :伊尼神社、イネノ
社 格:小
所 在 地 :669-3571 兵庫県丹波市氷上町新郷1860
Plus Code :42X8+RM 丹波市、兵庫県
※Google Mapで上記の Plus code を検索すると所在地が表示されます。
アプローチ&ロケーション
いちじんじゃと読む。
新郷の集落の西の端の山裾に鎮座。
京都府道・兵庫県道109号福知山山南線に表示が出ているので比較的分かりやすい。
西にある白山の東の麓には寺社が複数あるので信仰の対象だったのかもしれない。
周辺は山林と養護老人ホームが複数ある。
駐車場完備。
訪問しやすさ指数
管理人の独断による訪問しやすさの点数を付けてみました。
管理人の独断による4つの観点、秘境度・交通の至便さ・徒歩でのアプローチ状況・探索の必要性、を点数化しました。
各点数が低ければ容易、高ければ難易度が高くなります。
式内社訪問の際の参考にしていただければ幸いです。
【秘境2】社域がどのような所なのか
5:秘境度MAX、深山幽谷で野生動物に注意レベル
4:秘境度はかなりのモノ、近くに人間がいないレベル
3:かなり自然の中の神社、時々人を見るレベル
2:近くに集落があり、子供が遊んでいるレベル
1:都会の神社、誰もがフラッと入れるレベル
【交通3】交通機関の状況
5:クルマのみ、4WD車等の特殊なクルマでしか行けない険しい場所
4:クルマのみ、普通のクルマで大丈夫だが林道等の条件の厳しい道路
3:クルマのみ、普通のクルマで普通に行ける
2:電車・バス等の公共交通機関はあるが制約が多くクルマのほうがベター
1:電車・バス等の公共交通機関で容易に行ける
【徒歩1】徒歩区間の長さと難易度
5:片道30分以上歩く、坂がきつい、やぶこき必要レベル
4:歩きは20分以内、がっつりトレッキング、危険箇所あり
3:歩きは15分以内、坂や石段があって軽くトレッキング、所によっては滑りやすいとかあり
2:歩きは10分以内、トレッキング要素ありだが容易
1:歩きは5分以内、容易
【探索3】発見難易度
5:何回も訪問しないと分からないレベル
4:周辺をかなり歩き回らないと分からないレベル
3:少々見つけにくいが見つけることができるレベル
2:目印があって比較的容易に見つけることができるレベル
1:目立つのですぐ見つかるレベル
ハイライト
雰囲気の良い社域と非常にシンプルな造りの本殿。
井上好郎之作の拝殿の彫り物は一見の価値がある。
写真
感想
「延喜式神社の調査」によると以下のデータが残る(追加修正あり)。
ご祭神は、日子番能迩迩芸命、(配祀)神大市比売命
建保3年(1215年)赤井爲家社領寄進。
明応3年(1494年)本殿造営。
天文13年(1544年)赤井家清本殿修造。
弘治3年(1557年)赤井忠家社殿修造。
万治3年(1660年)梵鐘奉納。
弘化3年(1846年)造営。
明治6年(1873年)村社。
明治12年(1879年)本殿改修。
昭和13年(1938年)郷社。
昭和15年(1940年)奴々伎神社から伊尼神社に改称。
江戸時代までは「伊知宮大明神」「沼貫神社」「正一位一宮大明神」と呼ばれていた。
社が鎮座する社地は、かつての式内、奴々伎神社が鎮座していた社地である。
昭和15年12月18日奴々伎神社から伊尼神社に改称したがその理由は不詳。
とある。
兵庫県神社庁によると
人皇第29代欽明天皇御宇の創祀と傳へられる。丹波平原開拓に當り、国土経営の守護神として天孫彦火瓊瓊杵尊(紀)を祀り、穀霊大市比売命を配祀。伊知宮と稱へ奉る。
延喜の制、国幣社に列せられ、祈年、月次、新嘗の祭儀には国幣に預り、国家事ある時臨時使を差遣はされて奉告あり。
領主並に武将の尊崇厚く、明應3年赤井城主赤井伊賀守忠家公本社を造営。弘治元年、其孫赤井五郎兵衛太夫家清公本社を再建。甲冑一領を奉納し、武運長久を祈る。
延寳、天和以後、當地旗本安藤、須田、水野三武将の崇敬殊に厚く、當社が祈雨の明神として又武運長久の守護神として是等三氏の崇拝濃かりしことは其奉納せし金燈篭及額面の今に存せるを見ても明らかなり。
明治6年(1873)、村社に列せられる。
同13年(1880)、郷社に昇格。
同16年(1883)、伊尼神社に復古改稱。
同17年(1884)、縣社に昇格。
同42年(1909)、拝殿新築。
現在の拝殿並に社務所は、昭和16年(1941)竣工。
現在の神饌所は、拝殿を同時に移築せしもの。
とある
昭和15年(1940年) または 明治16年(1883年)に、奴々伎神社(ぬぬぎじんじゃ)より伊尼神社(いちじんじゃ)に神社名を変更している。
この時の事情は不明だが、延喜式神名帳の丹波国・氷上郡に同名の「奴奴伎神社」が、同じ氷上郡に存在することが影響しているのではないかと思う(加古川を挟んで反対側の東岸にある、個人的見解です)。
社域はそれほど広くはないが手入れが行き届き気持ちよく参拝できる。
社殿は、弘化3年(1846年)造営、明治12年(1879年)に改修とある。
拝殿はお寺のような作り、珍しく拝殿に彫り物が施されており、かなり精緻なもの。
拝殿の彫り物は、井上好郎之作とのことだ、一見の価値がある。
本殿は対象的に装飾は無くシンプルな造りをしている。
元禄期の雨乞いの奉納燈籠があるのが印象的だ。
注意点
特になし。
訪問ノート
訪問日 :2018/10/14
交通手段:クルマで訪問
カメラ :RX100
各種式内社データへのリンク
御祭神等の詳細データは以下をご参照ください。