261-020_(論)出雲神社(亀岡市本梅町)

比定社:(論)出雲神社(亀岡市本梅町)

式内社コード:261-020
神名帳社名 :出雲神社、イツモノ
社    格:名神大
所 在 地 :621-0251 京都府亀岡市本梅町平松西山
Plus Code  :2F7P+R4 亀岡市、京都府
※Google Mapで上記の Plus code を検索すると所在地が表示されます。

アプローチ&ロケーション

本梅小学校の裏の山裾に鎮座。
クルマでのアプローチは小学校側からではなく京都府道731号天王亀岡線から梅原集落に入ると神社前に駐車スペースがある。
非常に見つけにくいので本梅公民館に駐車させていただき歩くほうが良いかもしれない。
付近はビックリするような大きさの巨岩が多数あり磐座信仰の地だったのだろう。
すぐ前が小学校ということを忘れるほどの別世界が広がる。

訪問しやすさ指数

管理人の独断による訪問しやすさの点数を付けてみました。
管理人の独断による4つの観点、秘境度・交通の至便さ・徒歩でのアプローチ状況・探索の必要性、を点数化しました。
各点数が低ければ容易、高ければ難易度が高くなります。
式内社訪問の際の参考にしていただければ幸いです。

【秘境2】社域がどのような所なのか
5:秘境度MAX、深山幽谷で野生動物に注意レベル
4:秘境度はかなりのモノ、近くに人間がいないレベル
3:かなり自然の中の神社、時々人を見るレベル
2:近くに集落があり、子供が遊んでいるレベル
1:都会の神社、誰もがフラッと入れるレベル

【交通2】交通機関の状況
5:クルマのみ、4WD車等の特殊なクルマでしか行けない険しい場所
4:クルマのみ、普通のクルマで大丈夫だが林道等の条件の厳しい道路
3:クルマのみ、普通のクルマで普通に行ける
2:電車・バス等の公共交通機関はあるが制約が多くクルマのほうがベター
1:電車・バス等の公共交通機関で容易に行ける

【徒歩1】徒歩区間の長さと難易度
5:片道30分以上歩く、坂がきつい、やぶこき必要レベル
4:歩きは20分以内、がっつりトレッキング、危険箇所あり
3:歩きは15分以内、坂や石段があって軽くトレッキング、所によっては滑りやすいとかあり
2:歩きは10分以内、トレッキング要素ありだが容易
1:歩きは5分以内、容易

【探索4】発見難易度
5:何回も訪問しないと分からないレベル
4:周辺をかなり歩き回らないと分からないレベル
3:少々見つけにくいが見つけることができるレベル
2:目印があって比較的容易に見つけることができるレベル
1:目立つのですぐ見つかるレベル

ハイライト

神社入口に鎮座する巨大な磐座は圧倒的な存在感。
本殿後方にも巨岩あり。

写真

出雲神社へのアプローチ。こちらは北側から小学校の横を通り抜け神社へ人が歩ける通路がある。
出雲神社へのアプローチ。こちらは北側から小学校の横を通り抜け神社へ人が歩ける通路がある。
出雲神社へのアプローチ。こちらは南側から京都府道731号天王亀岡線より集落へ入るとクルマでアプローチできる、神社前に駐車スペースがある。
出雲神社へのアプローチ。こちらは南側から京都府道731号天王亀岡線より集落へ入るとクルマでアプローチできる、神社前に駐車スペースがある。
京都府道731号天王亀岡線より集落へ入るアプローチの神社前の駐車スペース。本来はクルマのお祓いを行う場所のようだ。
京都府道731号天王亀岡線より集落へ入るアプローチの神社前の駐車スペース。本来はクルマのお祓いを行う場所のようだ。
出雲神社を正面より望む。前には小学校、横には人家があるのに素晴らしい場所だ。
出雲神社を正面より望む。前には小学校、横には人家があるのに素晴らしい場所だ。
鳥居の左側にある巨大な磐座と杉の木。これを見ただけで只者ではないと思った。
鳥居の左側にある巨大な磐座と杉の木。これを見ただけで只者ではないと思った。
鳥居の左側にある巨大な磐座。鳥居の高さと同じくらいの高さがある。
鳥居の左側にある巨大な磐座。鳥居の高さと同じくらいの高さがある。
鳥居をくぐると1段上がって拝殿がある。
鳥居をくぐると1段上がって拝殿がある。
拝殿を正面より望む。非常に質素な作りだが渋い、比較的新しいと思われる(昭和4年に再建とある)。
拝殿を正面より望む。非常に質素な作りだが渋い、比較的新しいと思われる(昭和4年に再建とある)。
拝殿の右を望む。右隣りには祠があるが詳細不明、その向こうには寺院のような建物がある。
拝殿の右を望む。右隣りには祠があるが詳細不明、その向こうにはお堂のような建物がある。
拝殿の左を望む。左隣りには小さな祠と磐座がここまで迫っている。
拝殿の左を望む。左隣りには小さな祠と磐座がここまで迫っている。
拝殿の右手より本殿を望む。本殿は更に1段上にある。
拝殿の右手より本殿を望む。本殿はさらに1段上にある。
本殿を正面より望む。垣の中に本殿がある。
本殿を正面より望む。垣の中に本殿がある。
本殿脇の神社謹製由緒書。承正年中迄奉祀す、とあるが年号が不正確で自在しないのでよくわからない。また、昭和四年、現在の立派な社殿に大改築されたとある。
本殿脇の神社謹製由緒書。承正年中迄奉祀す、とあるが年号が不正確で実在しないのでよくわからない。また、昭和四年、現在の立派な社殿に大改築されたとある。
垣の外の右側から本殿を望む。それほど大きくない、シンプルな作り。
垣の外の右側から本殿を望む。それほど大きくない、シンプルな作り。
本殿を正面より望む。
本殿を正面より望む。
本殿を右から望む。組物や彫り物はほとんどないシンプルは作り。
本殿を右から望む。組物や彫り物はほとんどないシンプルな作り。
本殿横の収納庫には神具がきれいに整理されて入っている。
本殿横の収納庫には神具がきれいに整理されて入っている。
本殿を右後ろより望む。カチッと垣で囲ってある。
本殿を右後ろより望む。カチッと垣で囲ってある。
本殿後方にも草に覆われた巨岩がある。巨岩だらけのすごい場所だ。
本殿後方にも草に覆われた巨岩がある。巨岩だらけのすごい場所だ。
本殿より拝殿を望む。右手の磐座の手前にも小さな祠がある。
本殿より拝殿を望む。右手の磐座の手前にも小さな祠がある。
拝殿横から磐座と杉の巨木を望む。
拝殿横から磐座と杉の巨木を望む。
鳥居の右手には手水鉢があるが機能していない。文化年間と読める。
鳥居の右手には手水鉢があるが機能していない。年号は文化年間と読める。
さらに鳥居の右手には小さな社と巨大な岩がある。右から鳥居を振り返ったところ。
さらに鳥居の右手には小さな社と巨大な岩がある。右から鳥居を振り返ったところ。
さらに右手にはお堂のような建物があるが詳細は不明。
さらに右手にはお堂のような建物があるが詳細は不明。
結局、訪問時はアプローチが分からなかったので本梅公民館に駐車させていただき歩いた。お休みの日だったので運良く駐車できた。
結局、訪問時はアプローチが分からなかったので本梅公民館に駐車させていただき歩いた。お休みの日だったので運良く駐車できた。

感想

由緒書によれば

当社の社伝によれば「往古より社地に大岩あり、其の岩の傍に出雲大明神と称する社祠あり、早田太夫なる者、承正年中迄奉祀す。天正年中大己貴命を祭神とし社殿を建立したるも仝年中、戦国時代の兵乱に逢い社殿古記録等 焼失す。」とあり按ずるに当社は約二千年程前に此の地に住み着いた人達によって此の大岩に神を迎えて祭った磐座祭祀で最古の神社形式で廣峯神社と同じ出雲系の部族によって祭られたものと思う。祭神も大己貴命(大国主命の同一神)で廣峯神社の御子である。
大明神と云う神号は鎌倉時代以降のもので承正と云う年号は無い。仮に承久と定めるが早田太夫とある太夫名は室町時代から一般に使用されたと思われる。よって右社伝は正確とは云いがたい。然し天正年中(一五七三~一五九一年)社殿を建立したのは確であろう。それ迄は社殿は無かったのではないか。兵火に逢い、後、再建され明治迄は出雲大明神と称し明治三年、出雲神社と改称、明治六年六月、村社に列格、昭和四年、現在の立派な社殿に大改築された。
例祭 十月十六日 春の宮黨 二月十八日 秋宮黨 十二月十八日

とある

「延喜式神社の調査」によると以下のデータが残る。
天正年中(1573~1593年)大己貴命を祭神とし社殿を建立。
同年中戦国時代の兵乱に遭い社殿古記録等焼失
明治3年(1870年)出雲神社と改称。
明治6年(1873年)村社に列格。
昭和4年(1929年)造営。

本当にビックリしたというのが正直な感想だ。
集落の中、小学校の裏手にこれだけの別世界があるという事自体がすごいことだと思った。
周辺は小学校だったり人家だが後方は山となっているが、それほど山深いということではなく山裾なのだ。

まず目に飛び込んでくるのが鳥居の脇にある背丈の倍ほどもある巨岩だ。
適度に苔むしていて杉の巨木との組み合わせが神秘的な雰囲気を醸し出している。
社域には巨岩がゴロゴロしており本殿後方にもある。

社殿は拝殿と本殿でシンプルな構成、装飾が少ないが昭和四年に改築されたとあり状態は良い。
社域はよく手入れされており気持ちよく参拝できる。

延喜式神名帳の「出雲神社」の論社のひとつだが、当社はなにか独自の立ち位置を形成しているように思えた。

注意点

クルマでのアプローチが難しいので確認してほしい。

訪問ノート

訪問日:2021/9/12
交通手段:クルマで訪問
カメラ:α7M3 + FE16-35mm F2.8 GM、RX100M3

各種式内社データへのリンク

御祭神等の詳細データは以下をご参照ください。

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