261-210_多吉神社

比定社:多吉神社

式内社コード:261-210
神名帳社名 :多吉神社、タキノ/オホヨシノ
社    格:小
所 在 地 :621-0124 京都府亀岡市西別院町柚原北谷1
Plus Code  :XG35+GX 亀岡市、京都府
※Google Mapで上記の Plus code を検索すると所在地が表示されます。

アプローチ&ロケーション

たきじんじゃと読む。
西別院集落の北側の山裾に鎮座。
ちょうど国道423号線と府道733号柚原向日線が交わる場所。
かつての丹波と摂津の国境でいくつかの街道が交わる場所だったと思われる。
社域は階段状になっていて3段で構成されている。
社殿は舞殿、拝殿、本殿で構成され立派な作り。
駐車場はないので注意。

訪問しやすさ指数

管理人の独断による訪問しやすさの点数を付けてみました。
管理人の独断による4つの観点、秘境度・交通の至便さ・徒歩でのアプローチ状況・探索の必要性、を点数化しました。
各点数が低ければ容易、高ければ難易度が高くなります。
式内社訪問の際の参考にしていただければ幸いです。

【秘境2】社域がどのような所なのか
5:秘境度MAX、深山幽谷で野生動物に注意レベル
4:秘境度はかなりのモノ、近くに人間がいないレベル
3:かなり自然の中の神社、時々人を見るレベル
2:近くに集落があり、子供が遊んでいるレベル
1:都会の神社、誰もがフラッと入れるレベル

【交通3】交通機関の状況
5:クルマのみ、4WD車等の特殊なクルマでしか行けない険しい場所
4:クルマのみ、普通のクルマで大丈夫だが林道等の条件の厳しい道路
3:クルマのみ、普通のクルマで普通に行ける
2:電車・バス等の公共交通機関はあるが制約が多くクルマのほうがベター
1:電車・バス等の公共交通機関で容易に行ける

【徒歩1】徒歩区間の長さと難易度
5:片道30分以上歩く、坂がきつい、やぶこき必要レベル
4:歩きは20分以内、がっつりトレッキング、危険箇所あり
3:歩きは15分以内、坂や石段があって軽くトレッキング、所によっては滑りやすいとかあり
2:歩きは10分以内、トレッキング要素ありだが容易
1:歩きは5分以内、容易

【探索2】発見難易度
5:何回も訪問しないと分からないレベル
4:周辺をかなり歩き回らないと分からないレベル
3:少々見つけにくいが見つけることができるレベル
2:目印があって比較的容易に見つけることができるレベル
1:目立つのですぐ見つかるレベル

ハイライト

3段で構成された社域。
立派な本殿。

写真

多吉神社を正面より望む。国道423号線に面していて分かりやすい場所にあるが駐車場がない。
多吉神社を正面より望む。国道423号線に面していて分かりやすい場所にあるが駐車場がない。
社標には延喜式内とある。江戸時代までは御霊大明神と呼ばれていたらしい。
社標には延喜式内とある。江戸時代までは御霊大明神と呼ばれていたらしい。
一の鳥居をくくぐると手水舎があり階段を登って二の鳥居となる。
一の鳥居をくくぐると手水舎があり階段を登って二の鳥居となる。
二の鳥居より舞殿とその向こうの拝殿を望む。社域は階段状になっている。
二の鳥居より舞殿とその向こうの拝殿を望む。社域は階段状になっている。
神社謹製の由緒書。ご祭神は高御産霊神、神御産霊神で和銅二年(西暦709年)に創立、江戸時代までは滝大明神、その後遷座し多吉神社と改めたとある。
神社謹製の由緒書。ご祭神は高御産霊神、神御産霊神で和銅二年(西暦709年)に創立。名称が滝大明神、天正年間に遷座し御霊大明神、その後明治期に多吉神社と改めたとある。
少々不安定な場所に建っている舞殿。もとは藁葺だったのだろう、簡素な作り。
少々不安定な場所に建っている舞殿。もとは藁葺だったのだろう、簡素な作り。
舞殿より拝殿を望む。舞殿からは2段上にある。周囲は山林で比較的大きな木が多い。
舞殿より拝殿を望む。舞殿からは2段上にある。周囲は山林で比較的大きな木が多い。
拝殿を正面から望む。社域には摂社末社が多く長い年月の間に合併等を繰り返したのだろうと想像する。
拝殿を正面から望む。社域には摂社末社が多く長い年月の間に合併等を繰り返したのだろうと想像する。
拝殿より本殿を望む。拝殿はシンプルな造り。
拝殿より本殿を望む。拝殿はシンプルな造り。
本殿は思いの外立派。規模が大きく組物が多い。お寺のような感じ。
本殿は思いの外立派。規模が大きく組物が多い。お寺のような感じ。
本殿を右側から望む。摂社末社が多い。
本殿を右側から望む。摂社末社が多い。
本殿を左側から望む。鰹木のフタが外れている、そろそろ修復が必要な感じ。
本殿を左側から望む。鰹木のフタが外れている、そろそろ修復が必要な感じ。
拝殿より舞殿を望む。社域が段々になっているのがよく分かる。
拝殿より舞殿を望む。社域が段々になっているのがよく分かる。
舞殿の屋根が藁葺きだったら非常に良い雰囲気だろうと思う。
舞殿の屋根が藁葺きだったら非常に良い雰囲気だろうと思う。
舞殿より正面を望む。前は国道423号線と府道733号柚原向日線が交わる場所。
舞殿より正面を望む。前は国道423号線と府道733号柚原向日線が交わる場所。

感想

神社謹製の由緒書によると

多吉神社(たきじんじゃ)
祭神
 高御産霊神(たかみむすびのかみ)
 神御産霊神(かみむすびのかみ)
由緒
 延喜式内多吉神社は、和銅二年(七〇九)當地柚原の向山瀑布の岩頭に創立されて滝大明神と呼ばれていたが、天正十二年(一五八四)霊夢を受け現在地に遷座されて御霊大明神と呼ばれ、のち明治六年に滝の字にちなんで多吉神社と改められた。
 本殿の妻側にある額は、正徳五年(一七一五)に京都吉田神社の卜部氏の書いたもので「当社御霊大明神御神誌」とあり、当時の名称を示す。
 祭神高御産霊神は、古事記等に国ゆずりや天孫降臨を命令された筆頭に神として登場され、天照大御神が皇室の祖神としてあがめられる以前にあっては、大王家の祖神であったとされている。
 この神を祭る神社は、全国でも式内社では五社しかなく、亀岡市内では当神社一社のみである。

とある。

「延喜式神社の調査」によると以下のデータが残る。
和銅2年(709年)柚原佃の爆布の頭(ほとり)に創建。
天正12年(1584年)霊夢を受けて旧社地より現在地に遷座。
明治6年(1873年)村社多吉神社と改称。

かつては、御霊大明神という名称だったが、明治期に多吉神社となったということだ、なにかいわくがありそうだ。

神域はそれほど広くはないが3段階の高さで構成されている。
全体的に素朴な作りだが本殿は立派な作り。すぐ脇に常楽寺という寺がある。
そろそろ社殿の補修が必要かもしれない。

注意点

駐車場はないので注意。

訪問ノート

訪問日:2018/5/3
交通手段:クルマで訪問
カメラ:DMC-TZ60