比定社:雨祈神社
式内社コード:313-040
神名帳社名 :雨祈神社、アマコヒノ
社 格:小
所 在 地 :671-2544 兵庫県宍粟市山崎町千本屋89
Plus Code :XGVW+Q3 宍粟市、兵庫県
※Google Mapで上記の Plus codeを検索すると表示されます。
アプローチ&ロケーション
「あめのりじんじゃ」と読む、地名の山崎町千本屋は「やまさきちょうせんぼんや」と読む。
揖保川西岸の千本屋集落の東端の平地に鎮座。
兵庫県道26号宍粟新宮線の1本西側の道路からアプローチするが神社前の道路は極狭小につき徒歩でのアプローチが無難。
小さなクルマであれば神社東側に駐車可能。
訪問しやすさ指数
管理人の独断による訪問しやすさの点数を付けてみました。
管理人の独断による4つの観点、秘境度・交通の至便さ・徒歩でのアプローチ状況・探索の必要性、を点数化しました。
各点数が低ければ容易、高ければ難易度が高くなります。
式内社訪問の際の参考にしていただければ幸いです。
【秘境2】社域がどのような所なのか
5:秘境度MAX、深山幽谷で野生動物に注意レベル
4:秘境度はかなりのモノ、近くに人間がいないレベル
3:かなり自然の中の神社、時々人を見るレベル
2:近くに集落があり、子供が遊んでいるレベル
1:都会の神社、誰もがフラッと入れるレベル
【交通2】交通機関の状況
5:クルマのみ、4WD車等の特殊なクルマでしか行けない険しい場所
4:クルマのみ、普通のクルマで大丈夫だが林道等の条件の厳しい道路
3:クルマのみ、普通のクルマで普通に行ける
2:電車・バス等の公共交通機関はあるが制約が多くクルマのほうがベター
1:電車・バス等の公共交通機関で容易に行ける
【徒歩1】徒歩区間の長さと難易度
5:片道30分以上歩く、坂がきつい、やぶこき必要レベル
4:歩きは20分以内、がっつりトレッキング、危険箇所あり
3:歩きは15分以内、坂や石段があって軽くトレッキング、所によっては滑りやすいとかあり
2:歩きは10分以内、トレッキング要素ありだが容易
1:歩きは5分以内、容易
【探索3】発見難易度
5:何回も訪問しないと分からないレベル
4:周辺をかなり歩き回らないと分からないレベル
3:少々見つけにくいが見つけることができるレベル
2:目印があって比較的容易に見つけることができるレベル
1:目立つのですぐ見つかるレベル
ハイライト
揖保川との標高差。
写真
感想
神社謹製の由緒記によると
郷社 雨祈神社
鎮座地 城下村千本屋字宮段
祭 神 高龗神・火産靈神・奥津比古命・奥津比賣命・武速須佐之男命
由 緒 創立年月不詳なれども、
延喜式の制小社に列せら
る江戸時代貴船社又は貴
船大明神と稱せられ享保
二年本殿上棟式を行ひ、
同五年之を再建す。明治
七年二月村社に列し同九
年貴船社を雨祈神社と改
稱し、同四十年大将軍神
社以下四社を合祀せり
とある。
「延喜式神社の調査」によると以下のデータが残る(追加修正あり)。
ご祭神は、高おかみ神。
由緒不詳
享保2年(1717年)本殿上棟式(追加)。
享保5年(1720年)造営。
明治7年(1874年)2月村社。
明治9年(1876年)雨祈神社と改称。
明治40年(1907年)大将軍神社以下4社を合祀(追加)。
令和5年(2023年)腐れ部分復旧工事・屋根葺替工事(追加)。
江戸時代までは「貴船神社」と呼ばれていた。
内陣には、へーサラバーサラという円石があり、御神体同様に崇められている。旱魃には、神前に青竹で棚を作り、浄水を盛つた器を置き、その器の上に板を渡し、内陣の円石を安置して雨乞いの祈願をし、後、器の水を注ぐという。
とある。
兵庫県神社庁によると
主祭神:高咩神(タカオカミ)
祭記事:
体育の日 例祭
由 緒:
創立年月不詳
延喜式の制小社に列せららる。江戸時代貴船社又は、貴船大明神と称せられ享保2年(1717)本殿上棟式を行い、同5年(1720)之を再建す。
明治7年(1874)2月村社に列し同9年(1876)貴船社を雨祈神社と改称し同40年(1907)大将軍神社以下4社を合祀せり。
とある。
雨祈神社のある当地は、揖保川の中流域に当たる場所、中国道の山崎ICの南の平地に鎮座している。
現在の周囲の状況は、住宅・工業・商業地域が入り交じる地域となっている。
雨祈神社は名前のとおり雨に関する神として尊崇されてきたと想像できる。
雨が降ると揖保川が氾濫しただろうし、雨が降らなければ農作物に影響が出たであろう。
雨祈神社が鎮座する場所は揖保川の標高よりも5メートルほど高い場所だが、かつては近くを揖保川が流れていたのではないだろうか(個人的見解です)。
そう考えるとココに鎮座しているのは自然なことだと思われる。
北東に山崎町船元という地名も見えるので揖保川に関わる人たちが暮らしていたと想像する。
周囲には千本屋第1~3散布地・播磨千本屋廃寺跡等の遺跡があるようだ(兵庫県考古博物館)。
雨祈神社のご祭神は、高龗神。
水や雨の神様である、揖保川近くに鎮座するということはまさにこの地域の揖保川の守り神のような存在だったのだろうか。
雨祈神社へのアプローチは大変分かりにくい。
南と北からのアプローチが可能だが双方とも住宅の奥まった場所で見つけるのに苦労する。
さらに道は極狭小でクルマで入るのは大きな車では無理、軽自動車でギリギリな状況だ。
近くにクルマを駐車して徒歩でのアプローチが無難だろう。
小さなクルマであれば神社東側に駐車可能だ。
雨祈神社の社域は南を向いており鳥居前の石段横にはバリアフリーのスロープもある。
鳥居をくぐると南北方向に縦長の社域となっていて適度な社叢が気持ち良い。
拝殿前の広場には右手に参集殿のような建物がある。
現在の拝殿は舞殿のような形式で本来はフルオープンで板張りの形式。
その後方の本殿は垣に囲まれ立派な門が付いている、本来は本殿に直接参拝する形式なのだろうと思う。
訪ねた際には本殿は修復工事中で、腐れ部分復旧工事・屋根葺替工事と書かれた足場とシートに囲われていたので近づくことも見ることもできなかった。
改めて訪ねることにしようと思う、修復工事の完成が楽しみだ。
拝殿の右手には地域の集会所のような建物もありトイレもある。
本殿の左手には北西からアプローチできるように鳥居がある。
揖保川中流域の水の守り神である神社。
注意点
アプローチ道路が極狭小なので徒歩が無難。
訪問ノート
訪問日 :2023/8/11
交通手段:クルマで訪問
カメラ :α7S3 + FE16-35mm F2.8 GM
各種式内社データへのリンク
御祭神等の詳細データは以下をご参照ください。