262-090_酒治志神社

比定社:酒治志神社

式内社コード:262-090
神名帳社名 :酒沼志神社、サカチシノ/スヂシ
社    格:小
所 在 地 :622-0303 京都府船井郡京丹波町三ノ宮宮ノ本2
Plus Code  :68CP+8X 京丹波町、京都府
※Google Mapで上記の Plus code を検索すると所在地が表示されます。

アプローチ&ロケーション

すじしじんじゃと読む。
三宮の集落の街道が交わる高屋川沿いの平地に鎮座。
当地はかつて街道筋が交わる交通の要衝だったと思われる。
小さな社域で古い社殿だが良く手入れされており地域に大事にされている印象。
駐車場は無いので注意。

訪問しやすさ指数

管理人の独断による訪問しやすさの点数を付けてみました。
管理人の独断による4つの観点、秘境度・交通の至便さ・徒歩でのアプローチ状況・探索の必要性、を点数化しました。
各点数が低ければ容易、高ければ難易度が高くなります。
式内社訪問の際の参考にしていただければ幸いです。

【秘境2】社域がどのような所なのか
5:秘境度MAX、深山幽谷で野生動物に注意レベル
4:秘境度はかなりのモノ、近くに人間がいないレベル
3:かなり自然の中の神社、時々人を見るレベル
2:近くに集落があり、子供が遊んでいるレベル
1:都会の神社、誰もがフラッと入れるレベル

【交通3】交通機関の状況
5:クルマのみ、4WD車等の特殊なクルマでしか行けない険しい場所
4:クルマのみ、普通のクルマで大丈夫だが林道等の条件の厳しい道路
3:クルマのみ、普通のクルマで普通に行ける
2:電車・バス等の公共交通機関はあるが制約が多くクルマのほうがベター
1:電車・バス等の公共交通機関で容易に行ける

【徒歩1】徒歩区間の長さと難易度
5:片道30分以上歩く、坂がきつい、やぶこき必要レベル
4:歩きは20分以内、がっつりトレッキング、危険箇所あり
3:歩きは15分以内、坂や石段があって軽くトレッキング、所によっては滑りやすいとかあり
2:歩きは10分以内、トレッキング要素ありだが容易
1:歩きは5分以内、容易

【探索2】発見難易度
5:何回も訪問しないと分からないレベル
4:周辺をかなり歩き回らないと分からないレベル
3:少々見つけにくいが見つけることができるレベル
2:目印があって比較的容易に見つけることができるレベル
1:目立つのですぐ見つかるレベル

ハイライト

なかなか立派な本殿。
紅葉の季節には紅葉がきれいだと思われる。

写真

酒治志神社を正面より望む。前に高屋川が流れ橋がかかっている。
酒治志神社を正面より望む。前に高屋川が流れ橋がかかっている。
神社自体は南ではなく南西を向いている。かつては前の道が街道筋だったのだろうと思われる。
神社自体は南ではなく南西を向いている。かつては前の道が街道筋だったのだろうと思われる。
社標には郷社延喜式内とある。
社標には郷社延喜式内とある。
神社謹製の由緒書。ご祭神は伊邪那岐尊、伊邪那美尊。天保四年(西暦西暦1833年)に創建一千年祭執行の記録があるということだ。
神社謹製の由緒書。ご祭神は伊邪那岐尊、伊邪那美尊。天保四年(西暦西暦1833年)に創建一千年祭執行の記録があるということだ。
舞殿より拝殿を望む。質素な作りだ。
舞殿より拝殿を望む。質素な作りだ。
舞殿からは1段上がって拝殿がある。
舞殿からは1段上がって拝殿がある。
拝殿を正面より望む。
拝殿を正面より望む。
本殿を右側から望む。拝殿とは回廊で繋がっている。立派で大きい。
本殿を右側から望む。拝殿とは回廊で繋がっている。立派で大きい。
本殿を左側より望む。少し彫り物が施されている。
本殿を左側より望む。少し彫り物が施されている。
拝殿より舞殿を望む。
拝殿より舞殿を望む。
社域には蔵や参集殿のような建物もある。
社域には蔵や参集殿のような建物もある。
もみじの古木があり秋にはきれいに色づくのだろう。秋にも訪ねてみたい。
もみじの古木があり秋にはきれいに色づくのだろう。秋にも訪ねてみたい。

感想

神社謹製の由緒書によると

延喜式内 酒治志神社
京都府船井郡瑞穂町字三ノ宮鎮座
祭神 伊邪那岐尊、伊邪那美尊
例祭 十月十五日
由緒
当社は延喜式内社で近隣では数少い歴史的神社である。
創建は火災による古文書焼失のため審らかでないが天保四年に創建一千年祭執行の記録が残されている
古くから五穀豊穣安産守護の神として崇敬厚く古風な社殿境内の老杉等が歴史の深さを物語っている
創建祝賀大祭は五十年毎に行われており近くは昭和五十八年に一千百五十年祭が盛大に執行された
社名は近接の質志の里や「シュチシ」はアイヌ語の「山麓」の意からとの説もある

とある。

「延喜式神社の調査」によると以下のデータが残る。
元慶5年(881年)頃創建か。
元享元年(1321年)上葺修補。
永享12年(1440年)葺替。
永正元年(1504年)檜皮造営。
寛文10年(1670年)拝殿建立。
延宝6年(1678年)三宮村検地。
延享2年(1745年)社殿の上葺。
宝暦9年(1759年)上葺修補。
天保4年(1833年)一千年祭を執行。
元治元年(1864年)社殿を再建。
明治6年(1873年)郷社。
江戸時代までは「質志大明神」「質志山王大権現」と呼ばれていた。
とある。

かつての街道筋が交わる交通の要衝だったと思われる。
「酒」の字が入っているので酒作りに関係しているのかと思ったが違うみたい…。

かつては「質志大明神」「質志山王大権現」と呼ばれていたようだが、質志(しづし)は三ノ宮集落のひとつ北側の集落名だ。
ここからは、個人的見解だが…。
神社名の「酒治志(すじし)」、隣の集落の「質志(しづし)」は元が同じで転訛したのではないだろうか。
現在の地名の三ノ宮だが、これは山内荘の三ノ宮という意味だと思われる。
ちなみに、一ノ宮は曽根の何鹿神社、二ノ宮は橋爪の八幡神社だ。
どちらかと言うと質志(しづし)との関係が強く感じられ、後付けで三ノ宮という地名ができたのではないだろうか。

この地域は、土佐山内家の先祖が室町時代に丹波国に入ったという説もある。

本殿は真南ではなく南西を向いており意外と立派なもの。
社域はきれいに保たれており気持ちよく参拝できる。
紅葉の季節に訪れてみたい。

注意点

駐車場はないので注意。

訪問ノート

訪問日:2018/4/28
交通手段:クルマで訪問
カメラ:DMC-TZ60

各種式内社データへのリンク

御祭神等の詳細データは以下をご参照ください。

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