262-070_岩山神社

比定社:岩山神社

式内社コード:262-070
神名帳社名 :弁奈貴神社、-キノ
社    格:小
所 在 地 :622-0234 京都府船井郡京丹波町塩田谷岩山1
Plus Code  :49VX+7X 京丹波町、京都府
※Google Mapで上記の Plus code を検索すると所在地が表示されます。

アプローチ&ロケーション

弁奈貴の集落から南の山の中腹に鎮座。
集落から神社へ向かうアプローチ道路が目印がなく非常に分かりにくい。
集落の中の道路はそれほど狭くないがアプローチ道路は狭いので要注意。
さらにアプローチ道路は途中で農道となり未舗装となる。
神社に入るには獣よけのフェンスがあり開けたら必ず閉めること。
社域は急斜面に拝殿と本殿が配置されている。
神社前の広場に駐車可能。

訪問しやすさ指数

管理人の独断による訪問しやすさの点数を付けてみました。
管理人の独断による4つの観点、秘境度・交通の至便さ・徒歩でのアプローチ状況・探索の必要性、を点数化しました。
各点数が低ければ容易、高ければ難易度が高くなります。
式内社訪問の際の参考にしていただければ幸いです。

【秘境4】社域がどのような所なのか
5:秘境度MAX、深山幽谷で野生動物に注意レベル
4:秘境度はかなりのモノ、近くに人間がいないレベル
3:かなり自然の中の神社、時々人を見るレベル
2:近くに集落があり、子供が遊んでいるレベル
1:都会の神社、誰もがフラッと入れるレベル

【交通3】交通機関の状況
5:クルマのみ、4WD車等の特殊なクルマでしか行けない険しい場所
4:クルマのみ、普通のクルマで大丈夫だが林道等の条件の厳しい道路
3:クルマのみ、普通のクルマで普通に行ける
2:電車・バス等の公共交通機関はあるが制約が多くクルマのほうがベター
1:電車・バス等の公共交通機関で容易に行ける

【徒歩2】徒歩区間の長さと難易度
5:片道30分以上歩く、坂がきつい、やぶこき必要レベル
4:歩きは20分以内、がっつりトレッキング、危険箇所あり
3:歩きは15分以内、坂や石段があって軽くトレッキング、所によっては滑りやすいとかあり
2:歩きは10分以内、トレッキング要素ありだが容易
1:歩きは5分以内、容易

【探索4】発見難易度
5:何回も訪問しないと分からないレベル
4:周辺をかなり歩き回らないと分からないレベル
3:少々見つけにくいが見つけることができるレベル
2:目印があって比較的容易に見つけることができるレベル
1:目立つのですぐ見つかるレベル

ハイライト

急斜面にある拝殿と本殿、その裏にある磐座。

写真

岩山神社を正面から望む。アプローチは右手の未舗装の農道を通って神社前に来ることができる。この場所は塩田谷という谷の一番奥にあたる。
岩山神社を正面から望む。アプローチは右手の未舗装の農道を通って神社前に来ることができる。この場所は塩田谷という谷の一番奥にあたる。
右側(北)を望む。谷の一番奥ということがよく分かる。
右側(北)を望む。谷の一番奥ということがよく分かる。
正面(西)を望む。神社前は広場になっておりクルマはここに駐車可能。
正面(西)を望む。神社前は広場になっておりクルマはここに駐車可能。
左側(南)を望む。谷の一番奥に当たり水利ダムがある。
左側(南)を望む。谷の一番奥に当たり水利ダムがある。
西を向いている神社正面を望む。入口には獣よけのフェンスがあり、杉の大木がある。
西を向いている神社正面を望む。入口には獣よけのフェンスがあり、杉の大木がある。
獣よけフェンスを開けて入る。社標には奥宮とある。何度か訪ねているが奥宮ということが気になっているが不明だ。
獣よけフェンスを開けて入る。社標には奥宮とある。何度か訪ねているが奥宮ということが気になっているが不明だ。
神社入口には杉の巨木、その横には定書。奥に鳥居、右手に倉庫のような建物。
神社入口には杉の巨木、その横には定書。奥に鳥居、右手に倉庫のような建物。
京都府謹製の定書。明治6年とある、達筆すぎて読めない…。
京都府謹製の定書。明治6年とある、達筆すぎて読めない…。
鳥居を正面より望む。鳥居は新しいがなかなか渋い。
鳥居を正面より望む。鳥居は新しいがなかなか渋い。
鳥居の扁額には奥宮岩山神社とある。どこの奥宮なんだろうか、気になる。
鳥居の扁額には奥宮岩山神社とある。どこの奥宮なんだろうか、気になる。
鳥居をくぐるとコンクリートの素っ気ない参道が続くが木々の間を通り雰囲気は良い。
鳥居をくぐるとコンクリートの素っ気ない参道が続くが木々の間を通り雰囲気は良い。
参道から右手を見上げると拝殿とその後方に本殿がチラッと見える。
参道から右手を見上げると拝殿とその後方に本殿がチラッと見える。
参道を突き当たると手水舎。
参道を突き当たると手水舎。
拝殿までは階段を登る。結構な急斜面に建てられている。
拝殿までは階段を登る。結構な急斜面に建てられている。
階段を登りきると拝殿がある。非常に質素な作りをしていて装飾が全く無い。
階段を登りきると拝殿がある。非常に質素な作りをしていて装飾が全く無い。
拝殿より本殿を望む。もう1段高いところにあり覆屋に入っている。
拝殿より本殿を望む。もう1段高いところにあり覆屋に入っている。
階段の脇にある石には大正と読める。そう古いものではないらしい。
階段の脇にある石には大正と読める。そう古いものではないらしい。
本殿のある位置は立派な石垣が組んである。本殿の右後ろには巨大な磐座がある。
本殿のある位置は立派な石垣が組んである。本殿の右後ろには巨大な磐座がある。
本殿を正面より望む。本殿は南を向いている、覆屋は最近修復がなされきれい。右奥に磐座。
本殿を正面より望む。本殿は南を向いている、覆屋は最近修復がなされきれい。右奥に磐座。
本殿を左側より望む。本殿の向こう側は断崖絶壁になっていてストンと落ちている。
本殿を左側より望む。本殿の向こう側は断崖絶壁になっていてストンと落ちている。
本殿の左側には神饌所がある。摂社末社もいくつかある。
本殿の左側には神饌所がある。摂社末社もいくつかある。
覆屋の中の本殿を望む。小さいがきれいに飾り付けられている。
覆屋の中の本殿を望む。小さいがきれいに飾り付けられている。
神饌所を正面から望む。周辺は苔むしていてきれい。
神饌所を正面から望む。周辺は苔むしていてきれい。
神饌所の前から拝殿を望む。以前は右手の通路を使っていたのではないだろうか。
神饌所の前から拝殿を望む。以前は右手の通路を使っていたのではないだろうか。
拝殿を左側から望む。いかにも古社という雰囲気。
拝殿を左側から望む。いかにも古社という雰囲気。
手水舎のあたりから参道を望む。社域は起伏があり変化に富んでいる。
手水舎のあたりから参道を望む。社域は起伏があり変化に富んでいる。
参道より鳥居を望む。山深くていかにも奥宮という雰囲気。
参道より鳥居を望む。山深くていかにも奥宮という雰囲気。

感想

由緒書はないので詳細不明。

「延喜式神社の調査」によると以下のデータが残る(追加修正あり)。
延暦年間(782~806年)ヘナギ石上に創建(修正)。
天正年間(1573~1592年)兵火で焼失(修正)。
元和4年(1618年)再建。
寛永6年(1629年)造営(修正)。
正保4年(1647年)造営。
享保7年(1722年)現在の地に移転。
明治13年(1880年)村社。
江戸時代までは「弁奈貴神社」と呼ばれていた。
とある。

創建された時は「ヘナギ石」という石の上であったとある、確かにでかい石が本殿の裏手にある。
岩山神社のある塩田谷には弁奈貴という小字があり、延喜式神名帳・丹波国・船井郡の「弁奈貴神社」と同じだ。
さらに弁奈貴社と書かれた賽銭箱が昭和40年に見つかったというお話もある。

社標には奥宮岩山神社とあり、何に対しての奥宮なのか気になっていた。
一説によると、延喜式神名帳・丹波国・船井郡の「出石鹿𡶌部神社」は元々この地域にあったということがある。
もしそうだとすると、里宮は「出石鹿𡶌部神社」で、奥宮は「弁奈貴神社」だったのだろうか(個人的見解です)。

想像するに塩田谷はよほど重要な地だったに違いない。
何か鉱物が取れていたのだろうか。

何度か訪ねているが、最近修復なったところ。
修復中に近隣の方とお話しをしたが、近年荒れてしまいやっと復興することができたと仰っていた。
復興に関わる苦労が偲ばれる。
古い神社の維持管理がこれからの時代の課題だと思った。

注意点

獣よけのフェンスは開けたら必ず閉めること。

訪問ノート

訪問日:2018/3/11、2021/8/22
交通手段:クルマで訪問
カメラ:DMC-TZ60、α7M3 + FE16-35mm F2.8 GM

各種式内社データへのリンク

御祭神等の詳細データは以下をご参照ください。

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