318-080_(論)住吉神社(加東市下久米)

比定社:(論)住吉神社(加東市下久米)

式内社コード:318-080
神名帳社名 :住吉神社
社    格:小
所 在 地 :673-1415 兵庫県加東市下久米67
Plus Code  :W2C9+JH 加東市、兵庫県
※Google Mapで上記の Plus codeを検索すると表示されます。

アプローチ&ロケーション

「すみよしじんじゃ」と読む、地名の加東市下久米は「かとうししもくめ」と読む。
兵庫県道144号西脇口吉川神戸線沿いに下久米公民館があるのでこれを目指していけば西隣に鳥居がある。
(論)住吉神社(加東市下久米)の社殿の近くまで車で行くことができ駐車できるようだが狭いので十分注意されたし。

訪問しやすさ指数

管理人の独断による訪問しやすさの点数を付けてみました。
管理人の独断による4つの観点、秘境度・交通の至便さ・徒歩でのアプローチ状況・探索の必要性、を点数化しました。
各点数が低ければ容易、高ければ難易度が高くなります。
式内社訪問の際の参考にしていただければ幸いです。

【秘境2】社域がどのような所なのか
5:秘境度MAX、深山幽谷で野生動物に注意レベル
4:秘境度はかなりのモノ、近くに人間がいないレベル
3:かなり自然の中の神社、時々人を見るレベル
2:近くに集落があり、子供が遊んでいるレベル
1:都会の神社、誰もがフラッと入れるレベル

【交通2】交通機関の状況
5:クルマのみ、4WD車等の特殊なクルマでしか行けない険しい場所
4:クルマのみ、普通のクルマで大丈夫だが林道等の条件の厳しい道路
3:クルマのみ、普通のクルマで普通に行ける
2:電車・バス等の公共交通機関はあるが制約が多くクルマのほうがベター
1:電車・バス等の公共交通機関で容易に行ける

【徒歩1】徒歩区間の長さと難易度
5:片道30分以上歩く、坂がきつい、やぶこき必要レベル
4:歩きは20分以内、がっつりトレッキング、危険箇所あり
3:歩きは15分以内、坂や石段があって軽くトレッキング、所によっては滑りやすいとかあり
2:歩きは10分以内、トレッキング要素ありだが容易
1:歩きは5分以内、容易

【探索2】発見難易度
5:何回も訪問しないと分からないレベル
4:周辺をかなり歩き回らないと分からないレベル
3:少々見つけにくいが見つけることができるレベル
2:目印があって比較的容易に見つけることができるレベル
1:目立つのですぐ見つかるレベル

ハイライト

まさに集落の守り神、鎮守の森と呼ぶのにふさわしい佇まい。

写真

(論)住吉神社(加東市下久米)を正面より望む。すぐ前が兵庫県道144号西脇口吉川神戸線、右手にあるのが下久米公民館。
(論)住吉神社(加東市下久米)を正面より望む。すぐ前が兵庫県道144号西脇口吉川神戸線、右手にあるのが下久米公民館。
右側を望む。こちらは兵庫県道144号西脇口吉川神戸線の登場方面。
右側を望む。こちらは兵庫県道144号西脇口吉川神戸線の登場方面。
左側を望む。兵庫県道144号西脇口吉川神戸線の加東市方面、周囲は田畑と住宅。
左側を望む。兵庫県道144号西脇口吉川神戸線の加東市方面、周囲は田畑と住宅。
一の鳥居をくぐると石段の上に二の鳥居がある。
一の鳥居をくぐると石段の上に二の鳥居がある。
二の鳥居前より右側を望む。周囲の道は非常に狭いので注意されたし。
二の鳥居前より右側を望む。周囲の道は非常に狭いので注意されたし。
二の鳥居前より正面を望む。クルマで入るなら一の鳥居を抜けてくるのが良いかも。
二の鳥居前より正面を望む。クルマで入るなら一の鳥居を抜けてくるのが良いかも。
二の鳥居前より左手を望む。右側のコンクリートの道をクルマで登っていけるようだ。周囲は住宅が多い。
二の鳥居前より左手を望む。右側のコンクリートの道をクルマで登っていけるようだ。周囲は住宅が多い。
二の鳥居の扁額には住吉太神宮とある。
二の鳥居の扁額には住吉太神宮とある。
二の鳥居をくぐるとしばらく石段が続く。
二の鳥居をくぐるとしばらく石段が続く。
石段の途中には安永二年(1773年)と入った年季の入った石灯籠がある。
石段の途中には安永二年(1773年)と入った年季の入った石灯籠がある。
石段の途中でクルマで登ってくる道と交わるようだ。
石段の途中でクルマで登ってくる道と交わるようだ。
山門のような割拝殿のような建物が見えてくる。
山門のような割拝殿のような建物が見えてくる。
山門のような割拝殿のような建物に入ると正面に拝殿が見える。
山門のような割拝殿のような建物に入ると正面に拝殿が見える。
右手は舞台のような感じになっている。
右手は舞台のような感じになっている。
左手は舞殿のようだ、舞台と舞殿をつなげたのだろう。
左手は舞殿のようだ、舞台と舞殿をつなげたのだろう。
舞殿の左側にある手水舎。
舞殿の左側にある手水舎。
拝殿を右側より望む。
拝殿を右側より望む。
拝殿を左側より望む。
拝殿を左側より望む。
拝殿を正面より望む。立派で大きな作り。
拝殿を正面より望む。立派で大きな作り。
拝殿の扁額には住吉大神宮とある。
拝殿の扁額には住吉大神宮とある。
拝殿内部を望む。
拝殿内部を望む。
拝殿前には珍しい表情の狛犬が鎮座。
拝殿前には珍しい表情の狛犬が鎮座。
本殿を右側より望む。本殿は立派な作り、比較的新しいようだ。
本殿を右側より望む。本殿は立派な作り、比較的新しいようだ。
本殿左奥より拝殿を望む。
本殿左奥より拝殿を望む。
本殿左手には摂社末社。この右手に丘の上に登る入口があり祠が祀られている。
本殿左手には摂社末社。この右手に丘の上に登る入口があり祠が祀られている。
拝殿前の広場の左端より拝殿を望む。建物はみな立派な大きさと作り。社域は手入れがなされ気持ちが良く参拝できる。
拝殿前の広場の左端より拝殿を望む。建物はみな立派な大きさと作り。社域は手入れがなされ気持ちが良く参拝できる。
割拝殿のような舞台のような建物より石段を望む。
割拝殿のような舞台のような建物より石段を望む。
二の鳥居越しに一の鳥居を望む。
二の鳥居越しに一の鳥居を望む。

感想


「延喜式神社の調査」によると以下のデータが残る(追加修正あり)。

ご祭神は、底筒之男命・中筒之男命・上筒之男命・息長足姫之命。

白雉年間(650~654年)朝光寺開創と同時にその鎭守として創立
その後の由緒不詳

元宮は鹿野、その後現在の地に。
白雉年間朝光寺開創と同時にその鎭守として創立されたと伝。

とある。


兵庫県神社庁によると

主祭神:上筒男之命(ウワツツノオノミコト)
配祀神:中筒男之命(ナカツツノオノミコト)・底筒男之命(ソコツツノオノミコト)・気長足姫之命(オキナガタラシヒメノミコト)

由 緒:
 白薙年間、住吉大神鎮座、郷土発展に伴い今の地に鎮座。この地の鎮守と仰がれ、神徳極まる。
 正徳2年(1712)、本殿再建。
 明治7年(1874)、村社に列せられる。
 明治22年(1889)、拝殿新築。
 大正9年、神饌幣帛料供進神社に指定せられる。
 續左丞抄住吉神領年紀によりますと、久米庄(当地方)が神功皇后(201~220)の御代、既に摂津住吉大社の神領地でした。
 「播磨鏡」によれば、鹿野山朝光寺(開基法道仙人)の鎮守神として崇められ、朝光寺縁起に当神社が白雉2年(651)の創立と記されておりますが、甚だ疑わしく猶それ以前に勧請せられたものと思われます。
 法道仙人が当地に行脚されたとき、初めて住吉大神に遇われたという伝説の地には、今も塩水が湧き出て池をなし「塩壺さん」と称し、崇められております。(当神社北方4km)
 当神社は、摂津住吉大社の神領地の因縁上御分霊を奉斎したものであります。近隣には当神社の分社もあって、其の創建すこぶる古く、往古は広大な氏子地域を有しておったものと考えられます。

とある。


延喜式神名帳の播磨国・賀茂郡「住吉神社」の論社のうちの一つ、資料が少なく不明点も多い。
(論)住吉神社(加東市下久米)のある地域は東西に流れる千鳥川の谷筋に面して開けた地域。
周辺には(論)住吉神社(加東市下久米)から直線で北に1kmほどに鹿野古墳群1号墳~80号墳がある(兵庫県考古博物館)。
また、3kmほど北東には源平の「三草山の戦い」で有名な三草山がある。

(論)住吉神社(加東市下久米)のご祭神は、底筒之男命・中筒之男命・上筒之男命・息長足姫之命。
海には面していないが住吉三神を祀る。
当社は住吉大神の宮九箇処ではないが、ちなみに住吉大神の宮九箇処は次のようになっている。
摂津国   :住吉大社
摂津国西成郡:坐摩社、041-010_坐摩神社のこと
摂津国菟原郡:社、神戸市東灘区の本住吉神社のこと
播磨国賀茂郡:住吉酒見社
長門国豊浦郡:住吉忌宮、下関市の354-010_住吉神社のこと
筑前国那珂郡:住吉社、福岡市博多区の394-020_住吉神社
紀伊国伊都郡:丹生川上天手力男意気続々流住吉大神、和歌山県伊都郡
大唐国一処 :住吉大神社、任那日本府の地
新羅国一処 :住吉荒魂、新羅国

(論)住吉神社(加東市下久米)へのアプローチは比較的分かりやすい。
兵庫県道144号西脇口吉川神戸線沿いに下久米公民館があるのでこれを目指していけば西隣に鳥居がある。
(論)住吉神社(加東市下久米)の社殿の近くまで車で行くことができ駐車できるようだが狭いので十分注意されたし。

公民館のすぐ西隣りにある(論)住吉神社(加東市下久米)の鳥居をくぐると正面に石段と二の鳥居がある。
二の鳥居の扁額には住吉太神宮とある。
それほど長くはないが石段を登る、脇には安永二年(1773年)と入った年季の入った石灯籠がある。
石段の正面に舞台だろうか?割拝殿だろうか?横に長い建物の中央から社殿前に入ることができる。
たぶん拝殿に向かって左手は舞殿、右手は元々は舞台だったのだろうと思う。
社域はきちんと手入れされていて気持ちが良い。
拝殿はさらに石段を8段ほど登った上にある、この石垣が城のようで緻密な組み方になっている。
拝殿前には珍しい表情の狛犬が鎮座しており印象的。
拝殿奥の本殿は立派な作り比較的新しいようだ。
風雨で色が抜けてしまっているが状態は良いように見える。
本殿の左右には摂社末社、さらに奥に祠が鎮座しているが詳細は不明。
(論)住吉神社(加東市下久米)は記録が少なく謎の多い神社ではあるが古くからの人々の営みが感じられる神社だ。

鎮守の森と呼ぶのにふさわしい佇まいの神社。

注意点

神社の周囲の道は狭いのでクルマで入る時は注意されたし。

訪問ノート

訪問日 :2019/4/19
交通手段:クルマで訪問
カメラ :EOS80D + TAMRON 10-24mm F/3.5-4.5 Di II VC HLD B023