比定社:井上神社(養父市吉井)
式内社コード:273-120
神名帳社名:井上神社 二座、ヰノヘノ
社格:小
所在地:667-1111 兵庫県養父市吉井1656-1
plus code:9J9J+M5 養父市、兵庫県
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アプローチ&ロケーション
吉井集落の中央の山裾に鎮座。
国道9号線の関神社前交差点より鉢伏高原へ兵庫県道87号関宮小代線に入る。
兵庫県道87号関宮小代線はバイパスではなく集落の中を通る旧道を走らないと見えない。
上吉井のバス停付近北側の民家の間に社標と石灯籠が見えるが見つけにくいかも。
神社の入り口は旧道から1本北側の集落の中を通る道沿いにある。
駐車場は無いので注意。
ハイライト
神社入り口からは想像できないダイナミックな社域。
中井権次橘正胤による拝殿の彫り物。
写真
感想
由緒書はないので詳細不明。
以下の記録が残る。
ご祭神は、素盞嗚命・稻田姫命、他にも罔象女命・多遅摩比那良岐神、御井神という説もある。
天平2年(730年)創建。
明治7年(1874年)拝殿新築。
大正4年(1915年)?拝殿改修。
江戸時代は「井上神社」「祇園」と呼ばれていた。
かって此の地に、田中の池という霊泉があつて、農耕に利用され、この泉を吉井と称して村名とし、泉の神霊を井の上の地に自然神として祭り、鎭守としたが、後に今の二神が祭神として祀られた。
明治初年まで祇園牛頭天王が合祀されており「祇園さん」と言われていたが、神仏分離で元の社名・祭神に戻した。
とある。
神社入口の社標のある集落の中の狭い道は、かつての山陰道で多くの人々が往来し賑わっていたと思われる。
思うに、北へ向かう人々はこれから始まる険しい道のりに備えて休憩をしたり峠越えの準備をこのあたりでしていたのではないだろうか(個人的見解です)。
旧道の集落の中の道(山陰道)に面して社標と石灯籠がある。
間口が狭いので見つけるのに苦労するかもしれない。
鳥居は両部鳥居でゆるやかな簡易舗装の石段が続く。
想像するよりも立体的でダイナミックな社域となっている。
社域は2段になっていて、下の広場はかつては土俵があったのではないかと思う(個人的見解です)。
石組みしてあり桟敷席のようになっており、西側には農村歌舞伎舞台がある。
3段に組まれた石組みの石段を登ると正面に拝殿があり奥行きのあるスペースだ。
拝殿は明治7年(1874年)に新築、大正時代に改修されたようで中井権次橘正胤の彫り物が施してある。
生き生きとしていて今にも動き出しそうな彫り物、一見の価値がある。
拝殿後方の本殿は残念ながらよく見えない。
社域も社殿も全体的に傷みが散見され状態は決して良くない。
街道筋に作られた貴重な神社だと思われるので良い状態で保存されることを願う。
注意点
駐車場は無いので注意。
訪問ノート
訪問日:2019/4/6
交通手段:クルマで訪問
カメラ:RX100M3
各種式内社データへのリンク
御祭神等の詳細データは以下をご参照ください。