318-100_(論)菅田神社(小野市菅田町)

比定社:(論)菅田神社(小野市菅田町)

式内社コード:318-100
神名帳社名 :菅田神社
社    格:小
所 在 地 :675-1307 兵庫県小野市菅田町568
Plus Code  :VXGG+WH 小野市、兵庫県
※Google Mapで上記の Plus codeを検索すると表示されます。

アプローチ&ロケーション

「すがたじんじゃ」と読む、地名の小野市菅田町は「おのしすがたちょう」と読む。
国道175号線の旭岡中学校東交差点を東に入り兵庫県道85号神戸加東線を2.4kmほど進む。
北側にこんもりとした社叢がある、ここを北へ入り90メートルほどで西へ入ると社域の西側へ回り込むことができる。
神社周辺に駐車可能。

訪問しやすさ指数

管理人の独断による訪問しやすさの点数を付けてみました。
管理人の独断による4つの観点、秘境度・交通の至便さ・徒歩でのアプローチ状況・探索の必要性、を点数化しました。
各点数が低ければ容易、高ければ難易度が高くなります。
式内社訪問の際の参考にしていただければ幸いです。

【秘境2】社域がどのような所なのか
5:秘境度MAX、深山幽谷で野生動物に注意レベル
4:秘境度はかなりのモノ、近くに人間がいないレベル
3:かなり自然の中の神社、時々人を見るレベル
2:近くに集落があり、子供が遊んでいるレベル
1:都会の神社、誰もがフラッと入れるレベル

【交通3】交通機関の状況
5:クルマのみ、4WD車等の特殊なクルマでしか行けない険しい場所
4:クルマのみ、普通のクルマで大丈夫だが林道等の条件の厳しい道路
3:クルマのみ、普通のクルマで普通に行ける
2:電車・バス等の公共交通機関はあるが制約が多くクルマのほうがベター
1:電車・バス等の公共交通機関で容易に行ける

【徒歩1】徒歩区間の長さと難易度
5:片道30分以上歩く、坂がきつい、やぶこき必要レベル
4:歩きは20分以内、がっつりトレッキング、危険箇所あり
3:歩きは15分以内、坂や石段があって軽くトレッキング、所によっては滑りやすいとかあり
2:歩きは10分以内、トレッキング要素ありだが容易
1:歩きは5分以内、容易

【探索3】発見難易度
5:何回も訪問しないと分からないレベル
4:周辺をかなり歩き回らないと分からないレベル
3:少々見つけにくいが見つけることができるレベル
2:目印があって比較的容易に見つけることができるレベル
1:目立つのですぐ見つかるレベル

ハイライト

製鉄神とその立地

写真

(論)菅田神社(小野市菅田町)を正面より望む。社域全体が西を向いていて鳥居の扁額には菅田神社とある。
(論)菅田神社(小野市菅田町)を正面より望む。社域全体が西を向いていて鳥居の扁額には菅田神社とある。
鳥居前より正面(西)を望む。左手に池、周囲は田畑が広がる。北へ向かって丘陵地になっていることが分かる。
鳥居前より正面(西)を望む。左手に池、周囲は田畑が広がる。北へ向かって丘陵地になっていることが分かる。
鳥居前より右(北)を望む。北側から回り込んで神社の正面まで来るこの道しかアプローチできないのでちょっとだけ難しい。
鳥居前より右(北)を望む。北側から回り込んで神社の正面まで来るこの道しかアプローチできないのでちょっとだけ難しい。
鳥居をくぐると拝殿前の広場。建物は多くなく社域はシンプル。
鳥居をくぐると拝殿前の広場。建物は多くなく社域はシンプル。
右手には南の祠へ続く道が続く(石灯籠のところ)。
右手には南の祠へ続く道が続く(石灯籠のところ)。
左側には摂社末社と倉庫以外は何も無い。
左側には摂社末社と倉庫以外は何も無い。
拝殿を正面より望む。立派で大きな拝殿、オープンな形式で腰板が付いているが低い。瓦が真新しく最近修理されたと思われる。
拝殿を正面より望む。立派で大きな拝殿、オープンな形式で腰板が付いているが低い。瓦が真新しく最近修理されたと思われる。
拝殿を右側より望む。拝殿後方には幣殿、その後ろに覆屋に入った本殿。
拝殿を右側より望む。拝殿後方には幣殿、その後ろに覆屋に入った本殿。
拝殿内部を望む。正面は幣殿、シンプルな作り。
拝殿内部を望む。正面は幣殿、シンプルな作り。
幣殿より本殿を望む。上部の扁額には何が描かれているのだろうか、詳細は不明。
幣殿より本殿を望む。上部の扁額には何が描かれているのだろうか、詳細は不明。
本殿を右側より望む。本殿も立派な作りでシンプルだ。状態は非常に良いように見える。
本殿を右側より望む。本殿も立派な作りでシンプルだ。状態は非常に良いように見える。
本殿を右後方より望む。覆屋に入っていてよく見えないのが残念、比較的新しいのかもしれない。
本殿を右後方より望む。覆屋に入っていてよく見えないのが残念、比較的新しいのかもしれない。
本殿の左後方より拝殿を望む。
本殿の左後方より拝殿を望む。
拝殿手前左手にある摂社末社、詳細は不明だ。石灯籠には宝暦12年(1763年)、狛犬には天保7年(1836年)とある。
拝殿手前左手にある摂社末社、詳細は不明だ。石灯籠には宝暦12年(1763年)、狛犬には天保7年(1836年)とある。
拝殿手前右側にある小道を行くと祠がある。
拝殿手前右側にある小道を行くと祠がある。
こちらの祠の詳細も不明。
こちらの祠の詳細も不明。

感想


「延喜式神社の調査」によると以下のデータが残る。

ご祭神は、天目一箇神・表筒男命・中筒男命・底筒男命・気長足姫命・大山咋神。

創立の由緒不詳
保安年間(1120~24年)現在地に遷座。
万治3年(1660年)6月再建。
明治7年(1874年)2月村社。
大正10年(1921年)10月神饌幣帛料供進神社指定。

元は菅田字南垣内に鎮座していた。
江戸時代までは「住吉神社」「山王権現」と呼ばれていた。

とある。


兵庫県神社庁によると

主祭神:天目一箇神(アメノマヒトツノカミ)
配祀神:住吉大神(スミヨシノオオカミ)・大山咋神(オオヤマクイノカミ)

由 緒:
延喜式所載の菅田神社の分霊にして、保安年間(1120~1123)、今の地に遷座。
住吉三神を合祀し、住吉神社と称すも、後、日吉神社を合祀し、山王権現と崇める。あるいは、式内菅田神社を当社とする説もあり。
延久2年(1070)、万治3年(1660)、社殿再建。
明治以降、菅田神社と改称。
明治7年(1874)、村社に列せられる。

とある。


延喜式神名帳の播磨国・賀茂郡「菅田神社」の論社のうちの一つ、資料が少なく不明点も多い。

現在の(論)菅田神社(小野市菅田町)のある地域は300メートルほど北側に加古川の支流である東条川が流れ、西へ4.5kmほどで加古川が流れる地域で舟運には恵まれていた地域だと思われる。
古くより開けた地域のようで周辺には、菅田1~2号墳・菅田古墳がある(兵庫県考古博物館資料による)。
『元は菅田字南垣内に鎮座』という記録があるが詳細なことは分からないようだ。

現在の(論)菅田神社(小野市菅田町)のご祭神は、天目一箇神・表筒男命・中筒男命・底筒男命・気長足姫命・大山咋神となっている。
天目一箇神は製鉄神で製鉄民が奉斎していた神さまだ。
元鎮座地の菅田字南垣内は少し南の山の中で、そこで鉄が産出されて北側の東条川に向かって鉄穴流しが行わていたのではなかろうか(個人的見解です)。

(論)菅田神社(小野市菅田町)へのアプローチは少し難しい。
社域全体はココにあるとすぐに分かるのだが入口へ到達するのが分かりにくい。
国道175号線の旭岡中学校東交差点を東に入り、兵庫県道85号神戸加東線に入り2.4kmほど進む。
北側にこんもりとした社叢があるのでココにあるというのは分かりやすい。
ここを北へ入り(社域の東側)90メートルほどで西へ入ると(社域の北側)社域の西側へ回り込むことができる。
つまり社域の西側からは道路がないので回り込む形になる、ありがたいことに周辺に駐車可能。

(論)菅田神社(小野市菅田町)の鳥居は西向きに建っている。
鳥居のすぐ前にはため池があり周囲は田畑、少し離れて北側の東条川沿いに集落がある。
鳥居をくぐると広々とした広場となっており右手には何も無い、左手には摂社末社と倉庫があるがそれ以外は何も無いシンプルな社域となっている。
正面の拝殿は舞殿も兼ねているのだろうか低い腰板が付いたオープンな作りとなっており立派な大きさ。
拝殿の奥には幣殿、その奥に覆屋に入った本殿がある。
本殿も拝殿と同様に立派な作りで状態も良いように見える。
本殿の右側(南)には少し奥に祠があるが詳細は不明。
また左側(北)にも摂社末社と思われる祠がいくつかあるがこちらも詳細は不明だが石灯籠には宝暦12年(1762年)、狛犬には天保7年(1836年)の文字が残る。
由緒書きのような看板類は一切無い。
社域は比較的建物が少なくてシンプルに見えるが雑草等が生えてないのでよく手入れされており気持ちよく参拝できる。

かつては山の中で製鉄神を祀り産鉄に関係していたと思われる神社。

注意点

特になし。

訪問ノート

訪問日 :2019/10/14
交通手段:クルマで訪問
カメラ :RX100M3